情報通信技術を活用した授業として、教育現場でもタブレット活用が当たり前になってきました。「教育の情報化ビジョン」が平成23年4月に掲げられて、よりタブレットでの教育が後押しされています。ここではそんなタブレット教育の活用例と、タブレット教育の効果についてお話ししていきます。
●タブレット教育の活用例
〇自ら取り組む授業
タブレットがなくても、もちろん教室にいる生徒たちは授業に参加しています。しかし先生の話なんて上の空の生徒が、多く存在してしまいます。タブレットを活用することで、みんなで授業を作るような感覚で学んでいけるのです。学習のスピード、興味や関心の高まるポイントは個人によって違います。それぞれの生徒がタブレットを使うことで、最も自分に合った勉強の進め方ができるのです。自ら勉強に取り組むことで、より効率的な授業が実現します。
〇出欠管理やお知らせ
タブレットを利用すれば、アプリによって生徒の出欠確認が可能です。従来は、生徒が欠席するとなると保護者が電話で学校に連絡していました。タブレット活用により電話の必要性がなくなれば、それだけ時間や手間が省けます。出欠のみならず、学校からのお知らせや保護者へのアンケートなども、タブレットで完了します。これまでのようにわざわざプリントを配り、保護者がそれに記入し、生徒に持たせて先生に提出する、この一連の流れがタブレットによりなくなるのは、学校業務の効率化につながります。
●タブレット教育の効果
①楽しく学べる
教科書とノートを広げて、黒板の文字を書き写すだけでは、楽しい授業とは言えません。タブレットを使えばテンポよく自分のペースで学びを進めていけます。動画や音楽を取り入れたり、視覚や聴覚も刺激され、楽しみながら授業を受けられるでしょう。
②反復学習できる
タブレットで勉強することにより、データが記録されていきます。どのあたりが苦手なのかが、可視化できるのです。これにより、苦手分野の反復学習が可能に。ちょっとしたつまずきも、初期段階で対処できるため引きずらなくて済みます。
③動画や音声で理解度が高まる
タブレット教育により、動画やアニメーションで学べます。また、音楽や音声などで耳からも情報が取り入れられます。文字や写真だけでは分かりにくかった内容でも動画や音声が加わることで学習内容を理解しやすくなります。例えば英語の授業ならば、口の動かし方や舌の動かし方もしっかり確認できます。数学は、アニメーションにより図形が動けばより立体的に全体像が掴めます。
④自動採点が便利
タブレット授業ならば、問題の自動採点が可能です。間違った問題がどれなのか確認しやすいので、学力向上が期待できるでしょう。従来のように問題を先生や保護者が採点すれば、そのまま終わってしまうことが多いです。タブレットだからこそ間違った問題を振り返れて、自ら苦手の克服に取り組めるのです。